借金と貯蓄残高世界一の日本、函館は。

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美しい海面の入舟漁港。コケもこんなに綺麗に見えます。

たまには経済の話を。
恥ずかしいことだが、いつの間にか日本は世界一の借金大国となっていたようだ。首位の座はアメリカが居座ると思っていたので順位は気にしていなかったが、ついに我が日本が首位奪取したようだ。
また、相変わらず貯蓄残高も世界一のようだ。

本当に変な国である。

実際には貯蓄は主に個人・法人のもので、借金は国のものだから一緒にできないのだが、例えば、100万円の貯蓄を使いたくないから、生活費として100万円借金しているようなものだ。
そして、その借金を子供に払えと言っている。本当に馬鹿げている。だが、それが今の日本である。

貯蓄算残高が増大した理由は、よく不景気で先が読めないから防衛策として貯蓄しているとか、年金制度が信用に足りないためなどと言われている。どちらも的を得ていると思う。
だが、もうひとつ忘れてはならないのは、現在の会社が能力主義を採っているのも一因ではないかということだ。

理屈は簡単だ。仕事の成果によって収入が変わるのだから思い切った消費はできない。収入が減った時に対応するため貯蓄しておかなければ不安なのは自然な人間の心理だ。収入を消費に向ける額が減ると、当然各企業の収入も減る。そうなると国の税収入も減る。だから国債を大量に発行してまた借金を重ねる。この繰り返しだ。
赤字国債という手段を用いてしまったら、もう麻薬常習者になってしまったようなものだ。日本は麻薬を服用しながら必死に治療薬を集めているようなものだ。だが、治療薬は決して使おうとはしない。薬は大切だからしっかり保管しておかねばもったいないと貯め込んでいる。そして麻薬による症状は治療されずに時間とともに悪化していく。

つまり、日本は相当重症の精神疾患に罹っていると言う事ができる。異常な集団の常識はこれもまた異常であるのが常だ。戦時には人を殺したり殺されたりするが常識で何の疑いもなかったように、このような状態になっても高額貯蓄者は金を流通させようとはしない。しっかり貯め込んでいる。

函館と似ていないか?一般労働者の平均所得がこんなに低い中で、家賃は札幌並みと、函館には不労所得者を保護するシステムが出来上がっている。しかし、そのバランスは次第に崩れかかってきている。

本当に崩れた時に、函館はより活発な経済活動を迫られ、街づくりの見直しを必要とされるであろう。だが、それに失敗した時は衰退がより加速されるであろう。だから私たちは常に函館の事を考えていなければならない。自分たちが作る街として。

しかし、この国の借金の終わらせ方はどのような手段を用いるのだろうか?自分が生きているうちに是非見てみたいものだ。
by jhm-in-hakodate | 2010-06-28 23:24 | 社会・経済について | Trackback | Comments(0)