函館古建築物地図(弥生町14番、15番)

<弥生町14番>
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弥生町14番は千歳坂と船見坂に区切られ、南西側が西中学校と相対する位置にある一角だ。前回述べたように、ここは空襲によって多くの建物が焼失している。だか、奇跡的に残ったものもあった。昭和23年の空撮写真でも確認できるが、見事にその姿を失わなかったのがこの建物だ。

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正面からの写真はよく見かけると思うので、違った角度の姿もご紹介しよう。

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そして、空襲を受けた建物として有名だった蔵がこれだ。

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実は、この蔵の一部の木材は空襲時の火で黒く焦げていた。だが、所有者が戦争の悲惨さを後世に伝えたいとそのまま状態で、つい昨年まで維持しいていた。
しかし、管理もいよいよ困難になり、売却することとなり、新しい所有者がご覧のように修復してその存在が守られることとなった。

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この建物は恐らく戦前のものではない。建築様式から言ってもそのように思えるし、また、先ほどの昭和23年空撮写真でもその存在は確認できなかった。
しかし、充分古建築物としての趣を感じさせる建物であったため、参考までに掲載することにした。

<弥生町15番>
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弥生町15番は幸坂と千歳坂に挟まれた、14番と横隣の関係にある一角だ。ここもまた、空襲にあい多くの建物化を失った地区だ。ちょうどここには、現在は使用されていないが消防署がある(建物は現存している)
空襲で建物を失った場所に消防署を作ったのは、意図的であったにせよ、偶然であったにせよ、ある意味私たちの平和を象徴してくれているようだ。

(撮影日:2013年7月2日)




このシリーズでご紹介する建物は以下の基準で選択・掲載しています。

1.新築年は戦前以前と思われるものとします。ただし、全てを調査するのは困難ですので、基本的には建築様式などで筆者が主観的に判断します。実際の建築年と異なっていたとしても一切の責任は負いません。
2.外壁・屋根などが現代のものに改装されていても、建築様式が前記に当てはまると判断した建物は掲載します。ただし、外観に建築当時の痕跡が無く、明らかに現代のものに改装されているものは除きます。
3.基本的には1棟1枚の写真としますが、建物の規模が大きい場合には2枚掲載する場合があります。また、長屋などはまとめて何戸かの写真を掲載する場合があります。
4.ご覧になった方に先入観を持っていただきたくないため、その建物の肩書(景観形成指定建築物、伝統的建築物、あるいは建物にまつわる物語など)は一切添付いたしません。どうかあなたの感性だけでご覧になってください。
5.写真の過度な編集は行わず、実物に近い状態の写真を掲載します。ただし、筆者の感性でモノクロにした方がいいと判断した場合は、自分に従います。
6.基本的には○○町○番を一括りとして掲載します。枝番(○号)までは掲載しませんので、気なった方は地図を片手に現地を歩いてみてください。
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by jhm-in-hakodate | 2013-07-28 23:58 | 函館古建築物地図 | Trackback | Comments(0)