陸前高田市の高台から
今回もやはり被災地を訪れてみた。2泊3日の2日目と3日目の日中は全てそれに充てた。
2日目、昨年も訪れた陸前高田に真直ぐ行ってみた。今回は奇跡の一本松などには行かず、被害を受けなかった陸前高田の高台方面まで行ってみた。ちょうど消防署の前に駐車場があったのでそこに来るのを停めて上の写真を撮った。
すると津波が襲って来た地域と、想ではない地域の境目が何となくわかったような気がした。でも、問題は津波が襲った地域だ。上の写真をトリミングして拡大したのが舌の写真だ。
私はこの写真を撮る前、写真の右から左に向かって車を走らせた。
そこで素直に感じたのは、「ここに何があったの?ここん何がなかったの?}という基本的な疑問だった。津波の災害による痕跡は少なくなっているのも見て分かったが、いったいどれほどの家屋や人を津波は呑み込んでいったのか。私の見た風景からは想像できなかった。
自分はいったい何を撮ろうとしているのだろうか?この写真を撮れながら自分に対して疑問を抱いた。そして3日目は全く写真を撮らなかった。ただ見るだけにした。
小さな漁港はあるがそこには人が息づいている雰囲気がない。
何もないものを撮るくらい、写真撮影をしている者にとって困難なものはない。
かろうじて高台から撮影した陸前高田の姿を皆さんはどう感じただろうか。それはこのような写真から伝えることができるわけでも、テレビのニュース番組で伝えることができるわけはない。実際にそこに行って、そこの空気感を感じた者にしか理解できないものだろう。
だから次の日は1枚も写真を撮らなかった。
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