愛煙家の危機と愛飲家の台頭

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函館市公民館の講堂入口。この時はご年配の方々が歌の練習をしていた。

今や喫煙者は絶滅危惧種生物に指定されそうなほど、その生息を確認するのが困難になってきている。
元と言えば北欧の女性首相が煙草嫌いで、何だかんだ理由を付けて喫煙者を攻撃し始めたのが発端だ。まるでヒトラーがユダヤ人を迫害したのと、図式が酷似している。
しかし、ヒトラーは後に残虐な独裁者として全世界から否定されたのに対して、女性首相は、本人のことはすっかり忘れられ、嫌煙運動だけが世界中に広がった。そして、その波は我が国にも到来した。

医学界はこぞって煙草の有害性を訴え、喫煙者をまるで麻薬に侵され哀れな終末を迎える者のように表現して風説の流布を行った。医学という宗教を信じる民は、喫煙者を伝染病保有者のように毛嫌いし、民に迎合したい者は「そうだよな、煙草は体に良くないよな」と、真面目人間であることを演出する。
喫煙者攻撃は家庭内にも及ぶ。室内での喫煙を許されない者は、わざわざ表に出てひとり寂しく煙草を吸う。その姿は夕暮れに肩をすぼめて泣いている孤独な男に似ている。

そして、愛煙家最大の危機がもうじきやって来る。この秋の価格値上げだ。これは、弱り切った喫煙者にとどめを刺す悪魔の怨念ビームである。これには細々と種の保存を願いながら生きて来た喫煙者も白旗を揚げてしまう可能性が高い。予断は許さない状況である。

そんな折、世の太平を享楽し続けているのが愛飲家である。
ビールが高くなっても、発泡酒という救済措置を受け、喫煙者とは反対に女性にまで支持者を拡げ、いくら糖尿病や脳卒中等の生活習慣病の恐ろしさを知らされても、誰からも止めろとは言われない。高血圧さん、こんにちは。メタボ、わかっているけど、まぁいいか。周りにたくさんいるから。

とにかくそんな風に愛飲家種族は結束して種の存続を図ろうとする。
だが、彼らは自分たちの恐ろしさをまだ知らないのだ、時には殺人者となることを。最近は減少気味になってはいるが、飲酒運転である。また、アルコール中毒という病気が待ち構えていることも。

愛煙家は心を変えると禁煙できるが、愛飲家は人生を変えなければ禁酒できない。または、人間をやめなければその中毒から脱することができない人間が多くいる。

私の親戚に酒癖の悪い人がいた。素面の時はそんなに悪い人間ではないのだが、アルコールが入るとコロリと変わる。とにかく潰れるまで飲み人に絡む。酒の上でのトラブルは絶えない。妻はその都度人に謝り、介抱するが逆に殴られることもしばしあった。酒がなくなったらどんなに夜遅くとも妻に持って来いと怒り、片田舎の一軒しかない商店の人を起こして酒を買ったこともあった。

そんな人間であるから、親戚の中でも若い年齢で亡くなった。糖尿病で目も見えなくなり、寝たきりが1年以上続いた上での死亡だ。その後の妻は人生の春を迎えたかのように、現在も自由を謳歌している。

このように愛飲家をけなした文章となったが、私はどっちもどっちと思っている。私も人と酒を飲むのは好きであるし、また煙草も吸う。
だが、世の中の情勢は不均等となっている。偏っている。よく煙草の煙は吸わない人にも影響を及ぼすからいけないと言われているが、酒だってこのように色々な人間に影響を及ぼすのだ。煙草がないからといって妻を殴ったという話は聞いたことがないが、上述のように酒飲みにはある。酒を飲むと喧嘩をして人を傷つけることもあるが、煙草を吸って喧嘩になることはほとんどない。

繰り返して言う。どっちもどっちなのだ。
by jhm-in-hakodate | 2010-07-24 00:48 | その他雑感 | Trackback | Comments(4)
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Commented by ayrton_7 at 2010-07-24 22:41
この公民館も旧弥生小学校と同じ設計者の手によるものらしく
凝っていてお洒落な構造をしていますよね。
『星に願いを。』『Little D.J.小さな恋の物語』『アカシア』と数々の映画の舞台に使われました。
Commented by jhm-in-hakodate at 2010-07-25 00:13
そうですね。関根要太郎研究室@はこだてによると、デザインは公募で実際の設計は弥生小学校と同じ小南武一氏であるようですね。
道理で私にとっては馴染みやすく感じたのでしょうね。当り前のような感覚です。
Commented by midy at 2010-07-25 16:50 x
飲酒を禁じているイスラム教は煙草の喫煙は禁じてない。なぜか?
煙草を吸っても「人間としての理性」を失うことはないからです。
今何故「喫煙」は絶滅危惧種になったか?
世間が精神の健全性より身体の健全性を優先するからです。
煙草の副流煙より「発がん性」の高い大気汚染の中に暮らしながら、手近で攻撃しやすい「煙草」を標的にしている社会現象は、それこそ「引きこもり」や「いじめ」に通じる「選民意識」の暴力なのです。
喫煙による社会的「医療費」の増額?垂れ流しの排ガスや食品添加物によるアレルギーに比べりゃたいした金額じゃないでしょ?
人生って、いかに長く生きるか?じゃなく、いかに充実した人生を過ごすか?でしょ?
と絶滅種の一翼を担っている「禁煙出来ない人」の繰言にしか聞こえないんだろうな〜〜!
Commented by jhm-in-hakodate at 2010-07-26 00:09
ごもっともです!
世界は「煙草狩り」に躍起になっていますが、もっと客観的にみてほしいですね。と言っても、弱者の遠吠えに過ぎないのでしょうか。