怖いね、数字って

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ここ何日かで社会・経済が大きく変わった。

まず消費税増税案可決。大飯原発再稼働の勢いのまま、電力会社の株主総会での原発廃止動議の否決、北海道新幹線新函館以遠の着工決定、そして、本日株価が9000円台に回復した。

株価上昇の要因は欧州金融危機が少し薄らいだことによる好感が影響しているらしいが、消費税増税や原発再稼動など、将来の不安を増大する決定事項があったにもかかわらず、株価が上昇するのは、やっぱり経済って、自分さえよければ人などどうでもいい世界なんですね。

北海道新幹線も青森から札幌までの行程の71%がトンネルだとか。所要時間という数字を追い求めるとこうなってしまうんですね。旅の車窓からの景色は、北海道新幹線では味わえないということです。
つまり、北海道新幹線は旅をするためではなく、移動するだけの手段として莫大な費用をかけて作られるわけです。


さて、原発ですが、やたらと原発の電気が一番安価で安定的ということを盛んにおっしゃる方がいますが、本当にそうなんでしょうか?

不動産にDCF法という計算式があります。ディスカウントキャッシュフロー法の略ですが、これは主に収益物件の適正価格を算出する時に用いられています。
一番多く使われるのが、アパート・マンション経営に関してであります。

業界では「利回り」という言葉があります。これはどういうことかと言いますと、建築費(あるいは購入費)に対して、1年間でどれだけ収入を得ることができるかという割合を示すものです。例えば、3000万円で購入(建築)したアパートに6世帯が入っていたとします。ファミリータイプの部屋で、家賃を6万円として、6万円×6戸×12=432万円の年間収入を見込むことができます。
これを初期投資の3000万円で割ると、14.4%の利回りということになるわけです。つまり、3000万円投資して、14.4%の利息が付いたという計算結果ということなのです。

しかし、この計算が成り立つためには、3000万円の元本が目減りしないという大前提が必要であるのです。ところが、建物は年を追うごとに減価償却されます。ここでその償却率と同様かそれ以上の土地の価格の上昇があれば元本は維持されたとみなすことができるのですが、まだ土地も下落傾向。つまり、土地建物の価値は年々減少していることになります。
もうここで元本割れしているわけですから、「利回り」という単純計算はできないことになります。
そこで、建物の減価償却と土地の下落率・将来的な空室による収入減・修理費・借入があればその返済金などをディスカウントして収益率を計算するわけです。
この方式で計算すると、平均利回りは先程の利回りの半分以下となるのです。

単純にアパートは儲かるとは言えないのが現状なのです。
さて、この方式と似たような考え方で原発が作る電気の値段を考えてみましょう。

原発が作る電気の値段はいくらなのか?よく議論されますが、どうもほとんどランニングコストに対する電気の値段のような気がしてなりません。原発に要する費用の中に、もし、今回の福島のような被害が出た場合の賠償額や核廃棄物の処理費用などを、発電のためにかかる費用に加えると、恐らく原発の電気の値段はダントツで一番高になると思います。
数字って、その基になるものを何にするかで大きく変わります。私たちはこのような数字にけっこう騙されて生きているのではないかと思います。

怖いね、数字って。


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by jhm-in-hakodate | 2012-06-30 00:41 | 社会・経済について | Trackback | Comments(3)
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Commented by しまじろう@札幌市 at 2012-06-30 20:01 x
こんばんは。数字のロジックというのに騙されるな!というのは震災の時の福島第一の時に学びました。北海道新幹線も札幌から新函館まで45分ってかなり前から言ってるんですが、ホントか?と思っている人が多いはす。例えば東京から仙台までをはやぶさ(はやて)のE5系グランクラス車両で行ったとしても90分近く、東京~盛岡間ま2時間以上かかります。最も計画段階での話が今もそのままで、工事とかの行程次第でこの分数が変わってくるのは容易に想像できます。推進している人たちはこれらのことを理解した上で言ってるのだろうか?と思ってしまいますが、いかがでしょうか?
Commented by しまじろう@札幌市 at 2012-06-30 20:02 x
震災の時の福島第一についてのテレビ報道でした。失礼しました。
Commented by gokuriapple at 2012-06-30 21:34 x
数字って発表する側に都合の良い数字しか発表されないんじゃないでしょうか?
一見、国民や市民、消費者、ユーザーに都合の良いように見せかけてありますが、一般大衆を操作するための手段なのでしょう。
昨日、首相官邸前で原発再稼働反対のデモがありましたが、主催者側、警察側の発表する数字に数倍の開きがありました。
単純にどちらかの数字を信用するわけにはいきませんね。
むしろ、どちらも数字の裏の意図を考えてしまいます。