函館古建築物地図(弁天町30番、31番)

<弁天町30番>
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弁天町30番はご覧の通り現在は空地となっている。
しかしこの場所は、かつて名建築物と称されていた北海製罐函館工場があった場所だ。そして、東洋木材(現在のトーモク)もその建物に入っていた。
そもそも、これらは日魯漁業の部門会社として設立されたもので、当時の勢いの凄さが建物からもわかる。

その建物の貴重な写真・解説は、関根要太郎研究室@はこだてのこちらの記事に収録されている。⇒旧北海製罐函館工場(弁天町)・・・・現存せず

<弁天町31番>
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さて、弁天町もこの31番が最後である。場所は西埠頭の先端だ。

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こちらの倉庫は、前述の北海製罐函館工場の倉庫として利用されていた。だが現在はどのように利用されているのかはわからない。

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昔はこの倉庫の向こう側に北海製罐函館工場のビルがあり、この位置からでは函館山は見えなかったであろう。ここに限らず、弁天町並びに西部地区には、いつの間にか函館山がくっきり見えるような空地が散在するようになってしまった。

帰省するたびにその寂しさが、まるでボディブローのように私に襲いかかっていた。私一人の力では次々と起こる建物解体を食い止めることはできない。
せめて函館を訪れる方々がこのシリーズで紹介される建物のの集合体、つまり函館の街並をご覧になって、夜景よりも「街」が面白いと言って下さるのを期待するしかない。

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次回より入舟町に入ります。

(撮影日2013年5月8日)






このシリーズでご紹介する建物は以下の基準で選択・掲載しています。

1.新築年は戦前以前と思われるものとします。ただし、全てを調査するのは困難ですので、基本的には建築様式などで筆者が主観的に判断します。実際の建築年と異なっていたとしても一切の責任は負いません。
2.外壁・屋根などが現代のものに改装されていても、建築様式が前記に当てはまると判断した建物は掲載します。ただし、外観に建築当時の痕跡が無く、明らかに現代のものに改装されているものは除きます。
3.基本的には1棟1枚の写真としますが、建物の規模が大きい場合には2枚掲載する場合があります。また、長屋などはまとめて何戸かの写真を掲載する場合があります。
4.ご覧になった方に先入観を持っていただきたくないため、その建物の肩書(景観形成指定建築物、伝統的建築物、あるいは建物にまつわる物語など)は一切添付いたしません。どうかあなたの感性だけでご覧になってください。
5.写真の過度な編集は行わず、実物に近い状態の写真を掲載します。ただし、筆者の感性でモノクロにした方がいいと判断した場合は、自分に従います。
6.基本的には○○町○番を一括りとして掲載します。枝番(○号)までは掲載しませんので、気なった方は地図を片手に現地を歩いてみてください。
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by jhm-in-hakodate | 2013-05-29 12:01 | 函館古建築物地図 | Trackback | Comments(1)
Commented by きらら at 2013-05-29 19:05 x
元弁天の住人として、とっても懐かしかったです。
ありがとうございます。
しかし私、すごい場所で生まれ育ったみたいです。
ほとんど、工場と倉庫ばかり。