写真の街、函館(2)

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函館市写真歴史館の2階に行くと、幕末から明治時代にかけての貴重な「写真機」が展示されている。開港に伴ってもたらされた異国文化との接触。その中のひとつに写真があった。

容易に想像できることだが、明治時代には写真はとても贅沢なものだった。高い金を払い、衣裳をめかしこみ、じっと我慢して同じポーズをとらなければならなくても、人が紙の中に姿を刻み込まれる写真という魔法を体験してみたかったのだろう。

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それほど函館の街は潤っていたし、また、新しいものを取り入れることを厭わなかった。だからたくさんの写真師を生んだ。その先駆者は木津幸吉であったし、田本研造でもあった。特に田本の撮影技術は、今見ても、当時の機材を考えると、どうしてこんな精巧な画像を撮ることができたのだ、と不思議でしかたない。

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2階には、日本最古の写真もある。現在は国の重要文化財に指定されているため、現物は展示されていないが、石塚官蔵とその従者の写真がそれだ。

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それらのものを目の当たりにし、私は厳かな気持ちになった。普段は簡単にシャッターを押してしまうのだが、この写真歴史館では、1枚1枚を大事に撮ろうとしたフィルム写真のように、慎重にしっかり構え、時間をかけてシャッターを押した。
まるで尊敬する師匠に失礼がないように、控えめに「撮らせていただく」入門生にでもなったような気分だった。

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2階には、当時の写真機の操作を体験できるコーナーがある。試しにやってみた。被写体となっているのは、目の前の元町公園の風景だ。

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ご覧の通り、撮影者には上下逆さまにモニタリングされている。そして、レンズを動かすためにはいくつものねじを強い力で回さなければならない。今のカメラであれば、あっという間に変えることが角度でも、相当の詐欺用を経なければ為すことはできない。

改めて、写真を1枚撮るという、その重さを知った。その重さをかみしめて1枚ずつ、撮影を重ねることによって、きっと違った写真の奥深さを知ることができるのでは、そんなことを考えてしまった。

(次回に続く)






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by jhm-in-hakodate | 2013-06-14 23:55 | 函館の歴史 | Trackback | Comments(0)
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