「函館市空家条例」ができたって知ってました?

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みなさんは、今年の1月1日から「函館市空き家等の適正管理に関する条例」というものが施行されていたのをご存知でしたか?私は知りませんでした。
先日仕事で市役所に行った際にたまたま写真にあるパンフレット(と言っても、A3を二つ折りにしただけのボリュームだが)を発見し持ち帰った。そして、内容を読んでみると、以下のようなものだった。

空家になり建物が老朽化すると、家屋の倒壊や建築資材の飛散などで他人の財産に害を及ぼす可能性があり、また、植物が生い茂っていると害虫やねずみ等によって周辺環境に害を及ぼすことがある。
そのようにならないために、所有者は定期的に様子を観察し、場合によっては屋根や外壁の補修、屋根の雪下ろしや樹木・雑草の伐採・除去、害虫駆除しなければならない。
それでも状態が保てない場合は、解体・撤去しなければならない。

ここまでは空家所有者の義務としての説明です。

そのような管理が不十分であると判断した場合、次の順番で行政指導・処分を行う。

調査→助言および指導→勧告→措置命令→公表および標識の設置→代執行

うん?代執行って聞き慣れない言葉ですね。その説明も記載してあります。

『行政代執行法による行政措置のひことつ。国や自治体などの行政機関の命令に従わない人に対して、その本人に代わって行政機関等が強制的に撤去や排除をすること。他の手段では実現困難で、それを放置することが「著しく公益に反する」と認められる場合に代執行できると定められています。行政代執行に要した経費は、所有者等に請求します(原文のまま)』

つまり、所有者はちゃんと管理するか解体をしろよ、やらなければ強制執行だ。その費用はちきんと耳を揃えて払ってもらいましょう、ということです。

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確かに、そのような建物があるのは事実です。私もこれは酷いという建物を見ることがあります。
ですが、ここでちょっとした疑問。このパンフでは、対象となる建物を「危険な状態の空き家等」と称していますが、誰がどのような状態で線引きをして判断するのでしょうか?

まず、「危険な状態の空き家等」に「候補」となるのは、市による空家調査と市民等による情報提供によるもので、その後状態の調査を行い、それによって「危険な状態の空き家等」に認定されたら、前述の順番で進めて行くわけですが、もし、市民の「情報提供」によって市が調査した時、市が危険と判断しなかった場合、その「情報提供」した市民がたまたま古い建物が嫌いで、「いや、あれは解体しなければならない」と強く主張した場合、市はきちんと自らの判断を曲げずに押し通すことができるのだろうか。
逆に、確かに老朽化しているが、その街の景観にとって無くてはならないものでも、この条例の「基準」によって強制的に解体されてしまうのではないか。

どうしてこのような危惧を抱くかというと、昨年、老朽化した建物の解体を推進するため、解体費の一部補助をしたのはいいが、本当は解体せずに何らかの手を打って残しておいた方が景観のためにいい建物まで失っているからだ。

一見、もっともらしい内容の条例に思えるが、違う角度から見ると、古い建物を保存・再活用することを促進するのではなく、残したかったら自分でやれ、でなければ空地にするぞ、ということになる。
はたして、これ以上空地が増加することが、観光都市函館にとって有益なのだろうか。仮に空地となった時の次の土地の活用促進の施策はあるのだろうか。まして、その土地が借地であり、地主が「函館のアンタッチャブル」たちだったとしても、都市形成のビジョンを持って対峙できるのだろうか。

もちろん、まだ始まったばかりだから、批判ではなく疑問としてしか言えない。しかし、空家の所有者も適正な管理が必要だろうが、市も条例の適正な管理をしなければ、函館市内の景観はよりズタズタになってしまうかもしれない。そんなことを考えた。




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by jhm-in-hakodate | 2014-02-20 23:58 | 函館の現状について | Trackback | Comments(2)
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Commented by 突然失礼いたします。 at 2015-05-20 20:13 x
昨年の記事にも関わらず突然のコメント失礼いたします。
函館は大変貴重な景観や温泉街などがありますが、外国の観光客が、他の都市に比べて少ない気がするのですが気のせいでしょうか?観光の基点とするのは難しい場所にありますが、北海道で一番見所のある街なので、もう少し海外の方々も見てくれたらなと行く度に思うしだいです!
そういった方が気軽に泊まれるドミトリーなど、景観を残しつつ観光の助けになるような使い方をして欲しいものです・・・
突然失礼いたしました!
Commented by jhm-in-hakodate at 2015-05-22 22:45
コメントありがとうございます。
まさにその通りだと思います。古くていいものは壊そうとするし、考えや「しがらみ」は昔のままなんですね。
新しい風が必要なんですね。