新幹線、あなたはどう使いますか?

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北海道新幹線開業まであと3週間ちょっと。だんだん各メディアも取り上げて、周りも盛り上がってきているようですが、そいうことには付いていけない筆者です。

新幹線について書こうと思えば書けることがたくさんあるのですが、長文になってしまいますので、あるポイントについてだけ私なりの考えを書いてみたいと思います。

もし、今全国各地の方々に(特に関東以北方々に)、「北海道新幹線に乗ってみたいですか?という質問をしたら、かなりの割合でYesと答えるでしょう。でも、この質問は「乗ってみたい」ということだけですので、旅の際に必ず利用するかどうかという質問ではありません。

この新幹線の利用には大きな欠点があります。それは移動距離・時間がけっこうかかるとうことです。時間だけで言うと飛行機の方がやはり圧倒的に有利でしょう。函館駅に直接乗り入れするわけではないですから、例えば東京郊外や都外に住んでいる方が東京駅まで何度か乗り換えて新幹線に乗るのも、羽田空港まで行くのもそんなに大きな時間の違いは生じないと想像します(もちろん乗る路線によりますが)
そして新函館北斗駅に着いてから函館まで向かう接続列車に乗ると、これまた空港から駅前付近に移動するのとそんな変わらないものとなりますので、所要時間という点では、飛行機の方が圧倒的に早く着きます。

では、鉄道を利用する大きな魅力である車窓からの風景はどうでしょうか?(これ、実は私は大好きで子供の頃から窓側の席でなければ列車に乗った気がしないのですが)はい、東京から仙台くらいまでは好きか嫌いかは別にして、それなりに車窓の風景を見ることができますが、仙台を過ぎると、トンネルと防音壁の連続ではっきり言って何も見えません。
つまり、今自分は単なる移動の手段として新幹線を使っているのだな、という気分にしかならないのです。
それだったら飛行機の方がましでは?と考えてしまいます。

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さて、何が言いたいかと申しますと、北海道新幹線の一番列車のチケットがわずか25秒で完売したように、「乗ってみたい」という方は非常にたくさんいらっしゃるでしょう。
でも、質問を「函館への移動手段を常に新幹線にしたいですか?」という質問をしたら、開業してから時間が経つにつれ、Yesは減って来るのではないかとということです。
最初は物珍しさで多くの利用が予想されますが、新幹線が当たり前な存在となった時、本当に利用される人数が大幅に減るのではないか、そんな心配であります。

これは、例えば新しい商業施設がオープンしたとして、最初は「どんなものだろう」という好奇心でたくさんの人が押し寄せるでしょうが、問題はその波が一旦引いた後なのです。そこでその施設の真価が問われるわけなのですが、これと同じことも新幹線に当てはまるはずです。

実際、私が新幹線に乗って行ってみたいのは東北です。東京に行くとしたら飛行機を選ぶでしょう。東北の方々も新幹線で繋がった函館に魅力を感じるでしょう。是非ともJR北海道には、早い段階で東北を行き来するチケットの割引きを充実させてほしいものです。

企業は作ることに大きな意義があるのではなく、作った後に持続してどのような成果を残すかが大切です。新幹線もこれについては変わらないと思います。
もう一度お尋ねします。「あなたは函館への移動手段を常に新幹線にしたいですか?」その答えを2~3年後にお訊きしたいと思っています。




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by jhm-in-hakodate | 2016-03-03 00:50 | 函館の現状について | Trackback | Comments(0)