緑の島から見えるホテルについて考える

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昨年から今年にかけて、JR函館駅付近でのホテルの着工・竣工が相次いでいる。このことは、通勤や通学、あるいは西部地区方面に遊びに来る市民、市内の動向にに関心がある方々には「今さら」という話しになるかもしれないが、その反面知らない、あるいは関心のない市民にとっては、自分とは関係のない別世界で何かが起きているとしか認識していないでしょう。
それは日常仕事をしていれば、肌で感じてしまうことでもあります。

このことに対する私見は後程述べるとして、新規オープン・建築中のホテルの整理をしてみましょう。

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まず今年の5月にオープンしたのが、上の写真の中央よりやや左にある「センチュリーマリーナ函館」札幌のハイクラスホテルである「センチュリーロイヤルホテル」の姉妹館だ。正規オープン前の施設公開もあったようだが、私にその情報が入った時は既に遅しで、内覧することはできなかった。そのため、公式HPで客室を拝見すると、いわゆる豪華さよりも、海に隣接しているという観点から、爽やかさを強調している客室の作りになっているという印象を持った。
そして、各クラスの客室の広さ設備を見ると、天然温泉を引き込んでいるロイヤルフロア(スイートルームばかり)の広さと設備備品などは申し分ないが、次のランクのプレミアフロアになると、それほど広いとは思えず、また、浴槽がなく、シャワーブースだけという構成になっている。スタンダードフロアになると、広さだけ見ると普通かな、という印象を受け、また、ここもシャワーブースのみというところから、海外からの観光客を主眼に置いているのではないかという想像をしてしまう。
しかし、全体的には、特に函館の中ではハイクラスホテルに属するものがオープンしたと言っても過言ではないという印象を受けている。

次に、冒頭の写真の摩周丸のすぐ左隣に建築中のホテルは「JRイン函館」で、もちろん経営者はJR北海道であるが、まだ客室のイメージ図公開されていないため断言できないが、公表されている建物の延べ床面積と客室数から換算して、また、札幌駅周辺にあるJRインを想像すると、ビジネス客や宿泊費を抑えようとする観光客向けなのではないかと想像する。ホテルに関してでも思うことだが、JR北海道はJR東日本と合併して、「メトロポリタン函館」を作るべきだったのではないかとつくづく惜しい思いになてっしまう。(筆者はメトロポリタン仙台に宿泊したことがあるが、建物の古めかしさは感じても全体的なハイクラスホテルの印象は薄れない居住空間だった。

次に、JRイン函館の後ろ側に、ほぼ完成間近というダークグレーの「ホテルWBF函館 海神の湯」。現在WBFグループでは「ホテルWBFグランデ函館」と「ラ・ジョリー」を経営しているが、どちらも既存のホテルを買収してリニューアルさせたもので、新築は函館では初めてのケースとなった。天然温泉大浴場を併設してリゾート型的な印象を与える同ホテルは、ビジネス用の無駄のないレイアウトをとったシングルベッドの部屋から、それなりの広さを持ったツインルームまで、その宿泊客の構成にによって選択肢が多いタイプのホテルとなっているが、ラ・ジョリーのようなラグジュアリーな部屋がないことが少し残念であります。

次に、今お話しした「ホテルWBF函館 海神の湯」に隠れて見えないが、高砂通には「ユニゾイン函館エクスプレス」が、これも完成間近だ。近年全国的展開しているホテルだが、シングル・セミダブル双方とも11㎡という狭さから、ビジネスか格安旅行希望者が主流となるホテルになると言えるでしょう。

そして、冒頭写真の一番左側に間もなく完成予定の「ラ・ジェント・ステイ函館駅前」の客室を拝見すると、ツインが主流のようで、カップル・家族向け客という狙いが見えてくるが、個人的にはダイワロイネットの延長上にある気がしてならない。やはり最も広い部屋で30㎡というのは、悪くはないが良くもない、中間的な位置付け的なホテルという印象を得てしまうのは免れない。

それそれぞれのホテルの特徴をサイト検索によって調べてみたが、それぞれのホテルはどのような観光客層をターゲットに絞って計画を立て、実際にどのようなタイプの客が宿泊するのか、それは実際にオープンしてみなければわからないが、タイプが違う各ホテルにちょうどいい具合に観光客が分散して、良好な経営が持続されることを期待するしかない。

さて、問題は、宿泊のキャパシティが拡張した函館だが、観光客を受け入れる函館市民はどうなのだろうか?残念ながら冒頭の方でもお話ししたように「関係者」以外の関心は低い。そのような人々は、観光客というのは自分とは関係のない所で楽しんで帰って行く、ただのストレンジャーとしか見ていないように思える。キャパが増えて受け入れ可能客数が増大したとして、そこから派生する食費・飲食・お土産という消費で得た金が函館市民に間接的に回ってくるとは思っていない市民はかなりの数になると思う。しかし、昔からよく語られている「よそ者」排他指向の市民性を観光客が感じてしまったら、街並には好感を得ても市民性には幻滅し、リピートしたいという者はそれほど多くならず、常に新規客を獲得しなければならないという事態になってしまうだろう。
まして、中国人観光客の比率が高い函館においては、政治的経済的な事情でわざわざ函館に旅行することもないだろうという、という傾向が強まれば、新規既存含めてのホテル業界、並びにその業務に関連する職業(食材提供・クリーニング・地元採用の従業員等)に大いに影響が出てくることは必至であろう。

そうならないためにはどうしたらいいのか。まずは観光業によって私たちの生計を維持できている部分が多いという認識と、観光客が期待する「函館」を維持あるいは創出していくことが肝要となるだろう。
今私たちが考えるべきことは、北海道新幹線駅が函館にも直結にならなかったということをいまだに恨み節のように唱えることではなく、「行ってみたい、行ってみたらまた行きたくなっしまう」街を作ることではないだろうか。そのためには、「自分とは関係ない」という意識を持っている市民を一人で少なくしていくことが、底辺に流れる変換しなければならない大きな問題点となるだろう。








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by jhm-in-hakodate | 2019-08-22 01:10 | 函館の現状について | Trackback | Comments(5)
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Commented by てっちゃん at 2019-08-22 22:42 x
お久しぶりです・・・と言っても、誰やねんアンタなんて言われそうです。

高校を出るまで育った函館で過ごした時間より、こちら愛知での時間の方が長くなって、おふくろに言わせると「すっかり名古屋人だねぇ」。

函館人と言うより、名古屋人目線でコメントさせていただきたいと思います。

リピーターと言う件、例えばツィッターやインスタでも「函館2度目です!」なんて2度目と言う人すら少ない、と言うよりほとんど見たことありません。

とりあえず1回行ったからいいか・・・で終わってしまっているのが、外国人日本人両方に当てはまるのではないでしょうか。

仰るとおり、いくらホテルを建てたところで、リピーターを呼び込めないのでは、ホテルの建設ラッシュどころか倒産ラッシュなんてことにもなりかねないと、6月に帰省した時に感じた次第です。

これからもお邪魔させていただきます。
よろしくお願いします。



Commented by jhm-in-hakodate at 2019-08-23 23:26
てっちゃんさん、お久し振りです。
今でも読んでいただいてありがとうございます!

リピーターが増えるよう、市民の一人としてできることをやって行きたいと思っていますが、少しずつですが観光客の変化が見られます。
例えば、どちらかというと地元のお客さんが多いお店にポツリポツリと観光客の方が混じる割合が高くなったり、今までは、観光客が電車に乗るのがどっく方面で、末広町までしか見かけられなかったのですが、最近大町から乗る方が見え始めました。
少しずつですが、ディープな部分まで足を伸ばす観光客が増えているみたいですので、これは面白くなってきたなと思っています。
これからもよろしくお願いします。
Commented by てっちゃん at 2019-08-24 19:55 x
そう言えば・・・なんですが、6月にインスタで見かけた谷地頭のお店に行ってきました。1軒はキャンドルのお店でしたが、観光客の方もいましたね。
生粋の名古屋人の嫁も気に入ってました。
もう1軒はカフェ。こちらもインスタで発信されていて、とても良い雰囲気。
ディープと言うか、非日常を味わいに函館を訪れる方が増えるといいなぁ、そう願ってます。
Commented by てっちゃん at 2019-08-24 20:01 x
何度もスミマセン。私の「トロンボーン吹きてっちゃん」ブログ。現在は休止状態です。リンクを解除していただけたら、と思います。
https://plaza.rakuten.co.jp/totoro26/

Commented by jhm-in-hakodate at 2019-09-10 23:30
てっちゃん様、お返事遅くなってすみませんでした。
そういうディープというか、函館は何でもかんでもベイエリアや元町に出店しなくてもいいのではという傾向にあります。
入舟町や船見町などにも素敵なカフェができていますし、実際、今までは観光客がホテルに帰るために乗る電停は末広町がどっく方面では限度だったのですが、数こそ少ないですが、大町から乗る観光客も微増しています。
観光客の方々も、函館の良さの本質を次第に気付いてきているのではないでしょうか(笑)
ブログ削除させていただきました。これからもよろしくお願いします。