私たちは今大火事の中にいる~人を殺す自由などない

2週間前の投稿の続きとなります。
今回のタイトル、先に新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長に言われてしまった言葉ですが(笑)、その発言の前から私の頭の中にあった言葉です。
そう、今私たちはとてつもなく大きな、その規模も知ることができないくらいの前代未聞の火事の中にいるのです。その炎は激しくどこにでも飛散し、あらゆる場所に新たな火事を引き起こします。しかし、この炎は色もなく、熱さも感じず、においもせず、大きさも私たちは感じることができません。だが、確実に燃え盛っており、私たちに襲いかかろうとしています。
この炎は、ちょっと気を緩めるとその人に襲いかかり、火傷を負わせます。幸いにも火傷が軽傷で済むこともあれば、見た目にはどこにも火傷を負ったようには感じることもあります。しかし、この炎はまるでゾンビにかまれた人間がゾンビになるのと同じように、一度炎を浴びたものは別の人をも巻き込んでしまうという恐ろしいものです。もちろん重傷を負う人もおります。また、命は助かっても火傷が残りその後の日常生活を送ることのできない人もおります。この炎は人の命や人生を奪ってしまう大変やっかいなものです。
今、日本、そして世界はこのとてつもなく恐ろしい火事の真っ只中におります。
その中で私たちはどうしたらいいのでしょうか?
ある人はどこから降りかかってくるかわからない火の粉の犠牲にならないように、慎重に防護服を身にまとい、たとえ炎に触れたとしても軽い怪我で済むように全身に水をかけてじっとおとなしくしています。ある人は、火傷を負うかどうかはどうせ運次第だからと自分の好きなように動き回っています。また、ある人は、そこに炎が燃え盛っている可能性が高いとわかっていながらその方向に歩いて行きます。また、ある人はせっかく今まで我慢してきたのにもう耐えきれず、目もくれず火が燃え盛っているかもしれない所に走り出します。
この火事は、最初は自然発火したような天災ともいえるものでした。しかし、世界中の多くの地域で消火活動を怠ったために火事は広がってしまいました。その時点からこの火事は人災となりました。
しかし、この火事にも解決策があります。火はその上から蓋をすればそのうち消えます。まして消火剤を撒いたらなおさら効果的です。世界の一部の地域では大きな蓋をして人を家から出れなくするという手段で鎮火にあたりました。
だが、蓋をされた人の行動を制限するのか、人から自由を奪うかと、消火活動を否定する人たちもたくさん出てきました。そして、火が小さくなって蓋を外したら、まるで酸素たっぷりの強い風が吹いたかのように再び火は燃え広がりました。
自由というものは気持ちがいい。自由がいいに決まっている。自由を制限する権利など誰にもない。私たちには私権がある。
それはごもっともです。私も同感です。でも、同時に自由に行動するためには個人個人の責任が発生します。自分の自由のために、他人の命を脅かすことは決して行ってはいけないのです。自分の権利と自由のために、誰かを殺す、あるいは他人の人生を滅茶苦茶にしてしまう、そんな自由などあってはならないのです。
極端に言えば、炎をまき散らしてもいいと積極的に考えていなくても、結果的にそのような危険性のある行為をしている人は、自分の手で誰かを刺したり、首を絞めたり、トリガーを引いたりという実感もないまま、人に危害を与えているということになります。
決して刑法では処罰されない殺人あるいは殺人未遂を集団で行っている。今の日本や世界はそんな状態ではないのでしょうか。
さて、日本の消火活動は消防隊の段取りが悪く遅々として進んでいない。そんなお盆休みの中、火の粉をかぶっているかもしれない人があちこちに行き、また、火が燃え盛っているあるいはくすぶっている所に行こうとしている人々が多くいる。毎日「最多更新」という報道の中で。
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