2010年 06月 11日 ( 2 )

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入舟町・平石造船にて。



ベンチを見ると写真を撮りたくなる。

そして、できることなら座ってしまいたくなる。

ペンチに座ってボーと風景を眺めるのが好きだ。

心も落ち着く。

さぁ、家に帰ろうか。





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伝統的建造物の指定の解除を許可されたという加藤組土建所有建物。全く手を付けられずずっと放置状態だ。

まず、訂正とお詫びから始めなくてはならない。
ここ何日か続いた二十間坂の自由の女神像を設置した会社を北村商店と表記していたが、最初に調べた時点からずっと「商店」と信じて疑わず、自ら写した写真にもちゃんと「水産」と出ていることも気付かず誤記していたことをお詫びすると共に訂正させていただきます。既に過去の記事中の表記を訂正しました。
また、この北村水産が属する地域が「伝統的建造物群保存地区」という表記も誤りでありました。すぐ近くまではそうですが、この地域は通常の「都市景観形成地域」であります。故に、今回の問題に市都市建設部が対応したのは順当な担当部署の対応であります。お詫びし、訂正させていただきます。

ただし、文中のその他の箇所については確かに教育委員会の所管であり、今日はその続きを記述いたします。

何ヶ月前、特段今回の北村水産のように大々的に報道もされずに、密かに指定解除決定されたのが冒頭の写真の元伝統的建造物だ。この建物、何年か前に現所有者が取得したまではいいが、その後維持のための手直し等は全くせず、荒れ放題の状態で放置していた。
本来であれば所有者はその維持に努めることを課せられているのだが、経済的理由や手が付けられないほどの劣化状態であればやむを得ないという例外が認められている。その特例を利用し、何もせずにこれ以上の保存は不可能という状態である理由で指定を解除されることになったのだ。

この経緯を知ると、誰もが所有者と教育委員会が「共謀」していると憶測してしまう。何せ、昨年あれ程の反対を無視し、議員に根回しして弥生小学校解体の決定を強行した教育委員会である、騒がれていないこの件は何の良心の呵責を感じずやり抜けれたとしても不可解ではない。
前回記述した伊賀邸も、建物全部解体後に元の形状に復元したというのならまだ可愛いが、一部だけ復元して他は全く形状の異なる建物を新築しても「伝統的建造物」の指定を解除していない。おまけに新築された店舗部分は未だに営業開始する様子はなく、どのような経緯で現在に至ったのか全くわからないままだ。

また、これも前回記述した旧亀井邸についてもその工事の疑問がまだある。
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これは今日撮影した修復工事中の写真だが、張られている木材を見て皆さんどう思うだろうか?

あまりに色の違いが多くはないだろうか?その木材を手で触ったわけではないので断言はできないが、単純に見ると、それぞれの木材の含水率が異なるのからそれが色に出ているのではないか?今の住宅は木材の「ひのり」や膨脹収縮を極力減少させるために含水率の低い乾燥材を使用する。それでも「ひのり」や膨脹収縮は発生する。だが、そうしないと緊結部が離れて床が傾いたり隙間ができて雨水が浸入する可能性が高くなるから、極力信頼度の高い乾燥材を利用するのだ。そしてそのような木材は殆ど同じ色をしている。

もし、乾燥材を使用しなかったり含水率の異なる木材を併用すると、前記の可能性が非常に高くなる。「安く」原材料を仕入れようとすると、業者はそのような木材を調達する。でも素人はそんなことはわからず、大工さんに大丈夫ですよと言われると、専門家の言うことだからといって信用してしまう。

これが、一般の個人住宅であれば仕方ない部分がある。「安くやってくれ」と頼まれると「安い木材」を使用するしかないからだ。ところがこの建物はかの関根要太郎が函館に残した名建築物であり、大三坂の大切な顔のひとつだ。本当に保存ということを目的とするならば、きちんとその資材までチェックすべきではないか。
前回も言ったが、これは素人である所有者の責任ではない。一般の人はただ安い方がありがたいと思うのが常である。細かい材質まではわからない。だからこそ、保存を推進するべき担当部署である教育委員会が監視提言する必要がある。

ところが、これは想像だが、教育委員会にそんな能力はないと思うし、やらなければならない法的義務もないだろうし、やったとしてもせいぜい「お得意様」の業者の意向を汲んだ方向に話を持っていくだろう。

何度も言うが、この保存事業には我々の税金が使われている。本当に将来の函館を考えてきちんと残すためのものだったら税金は大いに使うべきだろう。しかし、そのような事業をやったよ、という形だけを作るためであるのなら猛省すべきである。まだ都市建設部の方がそういう意味では真面目に業務を行っているような気がしてならない。