2011年 05月 25日 ( 1 )

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「本日は予定を変更して、緊急特番として、ここ函館は観光客で賑わっていない二十間坂上から皆様にお届けします。ゲスト解説者として、この女神にお詳しい事情通様をお迎えしております。事情通さん、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」

「いやぁ、ビックリしましたね。実は市内に住むある方から当テレビ局に通報がありまして、二十間坂の女神様に異変があるとのことで、早速番組スタッフが確認しましたところ、その異変が確かにあったとのことで、こうして緊急特番として報道することになったのですが、皆さんご覧になってわかりますか?女神様の左手に持っている、本来は聖書のはずですが、どう見てもビデオテープのケースのようなものに丸く赤いものが描かれています。これは何なのか、カメラさんアップしてください」

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「ご覧できたでしょうか?何と、赤い丸の中には、がんばれ東北!、ガンバレ函館!、頑張れ日本!と書かれています。これはいったいどういうことなのでしょうか?事情通さん、解説をお願いします」

「いやぁ、実は女神様のご主人さんが、今回の東北の大震災で被害に遭われた方々に何かをしたいと、あちこちに、何をやればいいのだろうと相談したみたいなんですね。で、ある人が、お宅蟹屋なんだから、市内に避難している被災者に蟹を無料でご馳走したらどうかと提言したら、早速それをやったらしいんですね。もちろん、もらった被災者の人たちは大喜びで食べたそうですが、誰も報道してくれていない」

「えっ、そうしたら当番組のスクープになるんですね」

「まぁ、スクープというほどのことではありませんが、きっとご本人は報道されなくて地団駄を踏んだのではないでしょうか」

「なるほど、ご主人さんらしいパフォーマンスですね」

「そんな時に、ある情報で、被害に遭った石巻市街地で、周りが津波で建物が持って行かれた中で、この女神様の親戚にあたるのかどうかわかりませんが、似たような姿をした女神様だけが残ったとのことなんですよ。それを見た一部の石巻市民からは、復興のシンボルになると崇められているそうなんです」

「つまり、東北の震災で女神様のありがたみが広く知れ渡ったということなんですね」

「そうですね。そのような経過から、ご主人さんは、東北に対する思いが強くなったのではないかと想像できるわけです」

「なるほど、ご主人さんは人の善意に目覚めたということなんですね」

「さて、どうでしょう。実は、これも報道されていないのですが、先週市の都市建設部から、撤去勧告を受けているのですが、それに対して無反応のままらしいのです。勧告書を受け取ったことは受け取ったのですが、まぁ、裁判所の撤去命令ではないですからね、単なる紙切れと言ってしまえばそれまでなんですが」

「そうなんですか、うーん、真意がよくわからないですね。つまり、被災者を助けようとする公共心があるのであれば、この像だって・・・・・。あっ、そうだ。像と言えば、店内の入口附近にこんな像が」

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みなさん見えますでしょうか?ちょっとわかりづらいですね。カメラさんアップしてください。
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「おぉー、何と今度は大仏様がここに!これはどういう意味があるのでしょうか。女神の次は大仏。・・・・・テレビをご覧のみなさま。もう、私の分析力・想像力ではこの事態を説明することはできません。いったいこれはどういうことなんでしょうか、事情通さん」

「いやぁー、さすがにこれは私も面食らっています。強いて言えば、函館は和洋折衷の文化の街であるのだから、東洋と西洋が一緒になってもいいのではないかというメッセージなのか、やけくそになっているのか、ここまできたらさっぱりわかりません」

「事情通さん、市内には動く大仏さんが確かいたように記憶しているのですが、そちらとの軋轢などは生じないでしょうかね」

「それは大丈夫だと思います。動く大仏さんはそんな無駄な争いを好む仏ではありませんから」

「そうですか。それはひとまず安心ですね。それにしても、ますます混迷を深めていく二十間坂の変貌を、事情通さんをゲストにお招きしてお伝えしました。実況は報道部イカールが担当しました。それでは人通りがない二十間坂からサヨウナラ」

(オフレコ)「ちぇっ、函館だったら蟹よりイカを大切にしろよ」


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